おおはらのブログ

ひとりごと

人間関係の難しさ

   価値観が全く同じ人はいない。そんな人がいたら僕はその人のことは信じないだろう。他者と話をしていて、客観的に(といっても主観は排除出来なのだが)その考え方はどうなのか、その人にとってこうしたほうがいいのではと思うことは往々にしてある。そんな時、こうしたほうがいいと思ったことを言わずに「それもあなただよね」ということが相手のことを受け入れる、あるいは尊重するということなのだろうか。

   今までの僕は、ある種「それもあなただよね」と他者にこうしたほうがいいと思うことを言わない、という以前に他者への無関心からこうしたほうがいいということなど思いもしなかった。だからこそ、僕はある種寛容であれたし、他者にとって当たり障りがなくかかわりやすい、いわゆるコミュ力の高い人を形成してきたと思う。

   しかし、良くも悪くも、この1年間卒論である人物の思想に迫る中で、これまである人のことを理解したと思っていたことは表面的で一部分にすぎず、またこれまで他者とのかかわりは極めて表面的だったことを痛感させられた。だからこそ、自分はもっと他者のことを知りたい、深くかかわりたいという思いを持つようになった。

   そのことが今の僕をひどく悩ませている。「あなたのことを思っていなかったらこんなことは言わない」という言葉を盾に、僕は人に価値観や行動を押し付けてしまっているのではないかまた、僕が思えば思うほど、相手に対しても同じことを求めてしまう自分がいる。相手は自分に関心を持っているのだろうか、もっと関心を持ってほしいというように。

   こんなことを考える度に自分はなんて面倒くさい人間なのだろうかと思ってしまう。今までのほうが楽に生きられたのではないかと。本当に人間関係って難しい。