あの時のやさしさ
眠れない夜に思い出すことがある。
小さいころ、ぜんそくの発作が止まらないとき、背中をさすってくれたこと。アトピーのかゆみで眠れなかったとき、となりで心配してくれたこと。
散々ひどいことをされたし、偏見に満ちていて大嫌いだけど、ただ、あのときそばにいてくれたこと、それだけはよかった。
自分は多くの苦しみを背負っていきていた。そのたびに、人のやさしさにも触れてきた。そうした経験が、(よくもわるくも)今の自分をつくっている。自分も困っている人がいたら、そばにいられる人でありたい。
だけど、同じくらいいろんな人を傷つけてきた。相手のことを理解しようとせずに、自分が傷つくのを恐れて、傷つけてきた。そのことから目を背けてはいけないし、背けても何も生まれない。
特に何が言いたいということでもない。何となく今の自分に必要なことだと思い、文章に起こしてみたかった。だってただのひとりごとだもの。